トトロ
日本の神様は忘れ物や物忘れをする |
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日本の神様は、ときどき忘れ物や物忘れをする。
これはかなり大事なこと。
キリスト教の神は全知全能で忘れ物や物忘れはしない。
ときどき忘れ物をするものだから、それをフォローするように忘れ物を届けにくる執事のような小さい神様がそばにいつもいる。 で、そのペアでもって完全な一つの神であると。
主神が忘れ物をすると、少し時間をおいて副神が忘れ物を見つけて持ってくる。 だから日本の神様は時間の幅をもっている。
日本人が神様にまつわる話を聞いていて、神様が忘れ物をしたと聞いても全然 違和感がない。 普通にストンとくる。
キリスト教の神はそうじゃない。 全知全能で、今この瞬間でもすべてを知っている。 神に問いかけて、神が答えないのは、答えない理由があるからで、忘れたからじゃない。
そして、その場所に神様が居るかどうかは、その神様の使いが忘れ物を届けにくるかどうかで分かる。 そうゆう神世界の理解。 それが日本人の神様感覚。
まぁ、トトロなんだけど。 トトロにおいては、あの木々をビューーと成長させる目に見えない生命力みたいなのが主神で、トトロはその主神の副神。 子供たちは成長力(元気)そのものだから主神の生命力と一体になる。 一体となったとき、子供がはぐれでどこかに取り残されると その子供は主神の忘れ物となるから そこで副神であるトトロが動き出し、忘れ物を見つけて主神の元に届けにくる。
実は、トトロにはキャラクターの形を取っていない透明で森を覆い尽くすほど大きいもう一つのキャラクター(主神)が存在する。 そして、もののけ姫ではそれが形あるキャラクター ダイダラボッチとして描かれる。
「忘れ物が届く国、日本」。 結構 この辺にも日本人の神様感覚が働いているのではないか。
人が忘れ物をするのは、その人に神っぽい何かがフッと憑いたからで、その忘れ物を届ける行為は その人に憑いた神の使者に自分がなるということ。 忘れ物を届けることは、忘れ物をした人に あなたには神っぽい何かが憑いていますよ、と気付かせることでもある。 そんでもって 忘れ物をした人は、救われた気分になると。 (神様はいてるんや)
もちろん、こうゆうふうに意識してやっている人はいない。 いないけど、無意識のところで何かそうゆうカラクリが働いているのではないか。